2023年10月20日

2023(令和5)年 第41週
(10月9日~10月15日)

~インフルエンザ~
咳エチケット、手洗い、マスクの着用、ワクチン接種が重要

【定点把握感染症】
「インフルエンザ さらに増加続く」
 第41週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は1,864例であり、前週比12.0%減であった。
定点あたり報告数の第1位は咽頭結膜熱で以下、感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、流行性角結膜炎、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ3.06、2.79、2.35、0.75、0.38である。
 咽頭結膜熱は前週比20%減の603例で、北河内4.36、中河内4.10、堺市3.53、南河内3.44、大阪市北部2.86であった。
 感染性胃腸炎は3%増の550例で、三島4.06、南河内3.63、堺市3.58である。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は12%減の463例で、北河内3.88、大阪市南部3.44、大阪市西部2.90であった。
 流行性角結膜炎は26%増の39例で、南河内・大阪市南部1.25、北河内・中河内・大阪市西部1.00である。
 手足口病は27%減の74例で、中河内0.65、三島・南河内0.56であった。

 インフルエンザは16%増の2,535例で、定点あたり報告数は8.28である。
泉州18.68、堺市11.34、大阪市北部9.60、中河内7.71、大阪市西部7.60であった。
大阪府内で検出されたインフルエンザウイルスは、AH3、AH1pdmである。
 新型コロナウイルス感染症は28%減の849例で、定点あたり報告数は2.77であった。
泉州4.12、堺市3.52、大阪市南部3.22、大阪市北部3.10、南河内3.08である。

~ライム病~
マダニに刺されないことが重要である

【全数把握感染症】
「ライム病」
 ライム病は、スピロヘータ科ボレリア属のライム病ボレリアという細菌を起因病原体とし、野山でマダニに刺咬されることにより感染する。
我が国では、本州中部以北で発生している。
自然界で保菌する動物として、野ネズミや小鳥等があげられる。
 感染初期では、マダニ刺咬部を中心に遊走性紅斑を呈することが多い。
随伴症状として、筋肉痛、発熱等がある。
播種期では、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、筋肉炎等の症状が見られる。
感染後期では、播種期の症状に加え、重度の皮膚症状、慢性関節炎、髄膜炎等を示す。
 治療には、抗菌薬投与が効果的であり、遊走性紅斑にドキシサイクリン、髄膜炎などの神経症状にセフトリアキソンが、第一選択薬として有効である。

ライム病とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年10月19日更新)